HACKDESIGNという興味深いサイトがあって、最初はタイポグラフィとかデザインの基礎的な話題が中心だったんだけど、Month 3がUser Experience、Month 4はUser Interfaceということで、感想などをまとめてみる。冒頭でUXデザイナーの平均給与が高いとあるけど、これは限られた人しか就けず、母数が少ないポストだからなんじゃないかと思う。
Review: The Design of Everyday Things
日本では「誰のためのデザイン?」というタイトルで売ってる本のレビューで、いくつかの印象的な話が紹介されてる。もともとは1988年に"The Psychology of Everyday Things"というタイトルで出版されていたのだけど、その後PsychologyからDesignに変わったらしい。
課題は「よりよいユーザー体験よりも、デザイナーが楽をするために安易な選択をした事例を探そう」で、ヒントとして家電やリモコンを見てみようとある。
僕がいつもイライラするのはモバイルルータ。ボタンを長押しすると接続設定をマニュアルかオートに切り替えられるんだけど、マニュアル時は同じボタンを短く押すことでネットワーク接続を開始する。なのでなかなか反応がない場合に、よく誤って長く押してしまって意図せずオートに切り替わってしまう。元に戻すのにまた長押しして、今度は切り替わらないように気をつかって短く押すんだけど、未だにちょうどいい具合の押し方がわからない。
First Principles of Interaction Design
良くまとまっていると思った。Efficiency of the Userの項で、電子レンジで水を温める場合、1分10秒を指定する(1、1、0とボタンを押す)より1分11秒の方が速いというのはちょっと面白かった。0を探すのに1秒以上かかると、1分11秒間温めるのを待つよりも遅くなるという話。
Researching User Experience
ユーザー体験を調査する際にどの手法をいつ使うかという話。The Attitudinal vs. Behavioral Dimensionが面白くて、僕もよくTwitterやAppstoreなどでサービスについて言われていることを読んだりするし実際に意見を取り入れたりもするんだけど、正直「騒いでいるのは少数派」だなと感じることも少なくない。色々悪く言われてるように感じたとしても、定量データと照らし合わせることが必要。
Sketching User Experience
これくらい綺麗なワイヤーフレームを作ったり見たりしたいものだと思う。
Measuring User Experience
少ないサンプル数のユーザーの振る舞いから全体を予測する方法。意思決定に統計的な手法を取り入れる場面は今後も増えていくと思うし、そうしていきたい。
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