火曜日, 1月 05, 2016

2016年に意識していくこと

食や本に顕著なのだが、去年の振り返りが完全に年の後半の出来事に偏っていた。振り返りの間隔を縮める必要を感じる。

2015年の頭に意識していくことを挙げたが、今年はどうか。

状況に合わせた情報の提示

去年は「アグリゲーションのアグリゲーション」を挙げていたが、これに関してはGoogleが良さそう。開発用にAndroid端末も購入したのでスマートウォッチもGoogle WearにしてGoogle Nowに色々任せてみるつもり。学生時代に情報の解像度とシーンに関しては考えていたが、BLEやAIなどの技術がより普及すればかなり便利になりそう。

当時のプロジェクトを率いていた入江先生も退官し、その頃の知見がどのようにアップデートされているか不明だが、せっかくなので共有しておく。

Know(知る), View(見る), Touch(触れる), Manipulate(操作する)というように、情報に対する人間の関与の深さを解像度として表している。そしてPersonal(個人), Village(仲間との共有空間), Public(公共空間), Ad hoc(状況に応じて変化する場)においてやり取りする情報を挙げている。

例えば誰かにiPhoneの画面を見せている最中に、LINEの通知が来て上部のバナーに本文が表示され、恥ずかしい思いをした経験があるだろう。設定でプレビューの表示を切り替えられるが、人間がいちいち決めるのではなく、状況に応じて最適と思われる形になっていて欲しい。

スマートウォッチやIoTと呼ばれるものの普及はこの考えを推し進めるものだ。かつては全ての情報がデスクトップコンピュータにあり、操作もそこで行う必要があった。それが少しずつ切り分けられ、通知のみであれば腕時計を見れば良く(Know)、緊急度や内容に応じてスマートフォンで確認するなり(View)、デスクに戻って作業する(Manipulate)なりのグラデーションが作られるようになった。

BasecampにWork can waitという機能がある。今すぐ返事が欲しいのか、就業時間内であれば良いのか、各自の状況に合わせて通知方法を選択する。x.aiはスケジュールの空きを見つけて最適なミーティングのスケジュールを設定してくれるが、こういうことがもっとスマートに実装されていくと、取り組むべきタスクが自動で割り振られるようになるかもしれない。便利なのか窮屈なのかは分からないが…。

Facebookも対話型の人工知能アシスタントを開発中だが、これらの流れはGUI的なコックピット型のインターフェースからCUI的なコマンド型のインターフェースへの回帰と言えるのではないだろうか。この話題についてはもう少し詳しく書きたい。

Meta Design

研究テーマみたいなのものが欲しいなと思い、何かしら中長期的に興味を持てそうな分野を調べていた。提唱しているRune Madsenによると、デザイナーは自らの手を動かして最終的な成果物を作る人で、メタデザイナーはコードを書くなどして最終成果物を作るシステムを作る人と定義している。

修士論文ではインターフェースとその積極的な誤用によってどのような創造が可能になるかを調べていた。ゲーム会社でUIデザイナーとして仕事をしていた時も、「脳と直結すればいいインターフェースというのも違うよね」という先輩プログラマーの話が引っかかっていた。

人間が想定していたものから、少しはみ出るものを作るにはどうすればよいか。

生活

去年で一気にシェアリングエコノミーが広がった(周りでホストや利用者がいる、飲み屋で耳にするなどの体感値。客観的なデータは総務省がまとめた情報通信白書が面白い)。AirBnBをインフラとして、清掃作業やメールなどの運用代行サービスを提供するビジネスも出てきた(元々のコンセプトからずれるのでやめて欲しいがそれも含めて生態系っぽい)。Sumally PocketはそのままSumallyと組み合わせて個人間のレンタルサービスにも展開できそうな気がする。これらのサービスは固定化していた資産やスキルを流動化させ、お金の動きを作ったというのが大きい。

個人的にはここまで普及したスマートフォンを利用して世の中に役立つものを作りたい。ゲームやSNSに使ってる時間やCPUでできるボランティアを可能にするような。

食に関してもシェフズテーブル的なものからSoylent的なものまで幅広く体験していきたい。そこそこお金があれば退屈しないだけのコンテンツがあり、食べるのにも困らないが、だからこそそうでない世界が見たいし、その体験を活かす方面で努力したい。

火曜日, 12月 29, 2015

Link list 2015-12

Ambient Website

http://ambient.website/

figma

https://www.figma.com/
Webベースで共同作業可能なデザインツール。スクリーンメディアのデザインのあり方などが書かれた記事も参考になる。iOSのAuto Layoutと近い制約ベースのレイアウトもできるっぽい。

買えるものを作ることの意味

http://makezine.jp/blog/2015/12/whats-the-point-of-making-something-you-could-buy.html

「ない」状態の見せ方

http://emptystat.es/
忘れがちだけど本当に大事。

CSSで使えるカーソル表現

http://css-cursor.techstream.org/

30 days, 30 demos

http://mattdesl.svbtle.com/codevember

芸術家のスタイルを模倣するAI

http://www.anishathalye.com/2015/12/19/an-ai-that-can-mimic-any-artist/

Tumblrは新しいインターネットのフロントページ

https://www.washingtonpost.com/news/the-intersect/wp/2015/03/11/move-over-reddit-tumblr-is-the-new-front-page-of-the-internet/
3月に書かれた記事をアップデート。今やTumblrはBuzzfeedのソース1位となり、バイラルインターネット界の新しいグラウンドゼロとなったのかも知れないとのこと。かつてはTumblrの「クールなキッズ」をfollowして面白い記事を見つけていたが、Exploreでその必要はなくなった。ちゃんと読解できてるか怪しいがTumblrにおけるトレンドはアンダーグラウンドの濃さを保ったまま表に出てきているということだろうか。Tumblrミームの司書の話も面白い。地元の図書館のようにインターネットのあるコミュニティで起こったことをアーカイブしていく。Tumblrは考えてることが違う。

2015年は人類にとって最高の年である11の理由

https://medium.com/future-crunch/11-reasons-why-2015-was-a-great-year-for-humanity-70db584db748#.180ff0pcy

  1. 子供達の10人中9人が読み書きできる世界になった。
  2. 1日1.9ドル以下で暮らす人が10%以下に減った。ここ200年で一番低いとのこと。
  3. インターネット接続人数が史上最高になった。15年前は4億人だったのが、今年は8倍の32億人に。そのうち20億人が発展途上国から。
  4. モバイルマネーの普及で金融機関にアクセス可能になった人数が激増。
  5. AIDSによる死がここ15年で最低になった。2030年には流行が終わる見通し。
  6. マラリアによる死が史上最低になった。
  7. ポリオがもう少しで根絶。
  8. 飢餓が史上最低になった。
  9. 綺麗な水を得られる人が増えた。
  10. 乳幼児死亡率は下がり続けている。
  11. 気候変動に抗う転換点になった。2015年は最高気温を記録し、産業革命以後1度ずつ上昇している。温暖化否定説はますます馬鹿らしくなった。

2015: THE YEAR IN PRODUCT DESIGN BY ATOMIC.IO

http://2015.designweekly.atomic.io/

The Best Design Things I Read in 2015

https://medium.com/@tedgoas/the-best-design-things-i-read-in-2015-95c54edb11dc#.zch9shaf8

月曜日, 12月 28, 2015

2015年を振り返る

仕事

引っ越したボストークに席を置かせてもらっている。クライアントの会社で作業することも増えてきていて、少しずつワークがシフトしている。

相変わらず電子書籍関連の仕事を請けつつ、地方創生的な案件も企画と開発で関わっている。同世代のfacebookを見ていると規模やクライアントの違いはあれど、どこかしらの地方を創生しているので、我々世代のミッションなのかもしれない。それぞれ別の分野で仕事をしていた友人と同じイベントで偶然再会したりして、いい感じに人材が溶けてきている。CollaVolイノベーション東北などオンラインで可能なボランティアやプロボノ活動から地域に関わり、仕事や知人を得るという選択肢ができ始めている。いきなり移住とか、骨を埋める覚悟を決める前に、グラデーションを作っていく仕組みが必要。

初めて非常勤講師として連続の授業を受け持った。プログラミングの経験があまりない学生が多かったが、課題に対して真摯に取り組み、形にできていた。少し手応えを感じたのだけれども来年度は授業の枠自体がなくなってしまった。

今年は仕事量が多かった。それに応じて収入も上がったのだけど、持続可能な感じはしない。量を減らし、質を高め、単価も高めたい。

個人活動

ハッカソンに参加してみた。結果はうまくいかなかったけど、問題設定は良かったと思う。普段の仕事では実現可能性がある程度見えている枠の中で思考しているので、理想ありきで調査し、手を動かすことの楽しさを思い出した。

Typetalks分科会に参加し、欧文組版の基礎や考え方を学んだ。デザインのテクニカルな話というよりは、歴史や文化に関わるコンテクストの話が多かった。石碑や写本の時代からすると、誰でも情報にアクセスし、意見が言える現代のテクノロジーは本当に革命的。

NNNNYで展示をした。個人的に失敗が多く力を出し切れなかったので反省してる。

Dropophoneを作り直した。作り直す話をしてから1年半、ずっと心に引っかかってたので本当に良かった。TwitterやApp Storeでの反応を見てると、iPhoneの世代が変わっても残しておいてくれてたり、アップデート前の解像度に懐かしさを感じてくれてたりして、デジタルおもちゃのあり方について考えさせられた。まさか5年振りに更新の通知が来るとは思わなかっただろう。見てない間に機能が充実してたiTunes Connectによれば全期間のダウンロード数は約11万。Lullatoneの音のエヴァーグリーンさよ。

生活

暮らし向きは確実に良くなっているのだけど、妻が少しの間入院したことで、それが非常に危ういバランスの上で成り立っていたことが分かった。看病してるからといって仕事が少なくなるわけでも、その分の補助金が出るわけでもない。むしろ時間は圧迫され、医療費もかかってくる。予防が大事であることは言うまでもないが、防ぎようのないこともある。今まで自分が仕事や勉強に打ち込めたのは、意識するしないに関わらず周りがそのような環境を作ってくれていたからであり、恵まれていたとしか言いようがない。

Apple Music、Netflixでサブスクリプション元年。事前にレビューを読んで色々と検討するよりも、とりあえず再生してみた方が早くなった。お金を使うことから時間を使うことに意識がシフトする。

インターネット

相変わらず地獄が続いているが、希望は捨てていない。

ただ、仕事でもプライベートでもいくつかSNS公開禁止の場に居合わせて、めちゃくちゃいい思いをした。インターネット経由での私刑が増えた結果、そういう世界の情報は外部に出なくなり、アクセスも難しくなる。

感情の政治学
行動経済学と同様、政治においても人間が合理的な選択をするとは限らない。これを読んで少し政治に対して新たな視点を持つことができた。
イスラーム国の衝撃
池内先生の情報発信は非常に心の支えになった。宗教は非科学的で不合理なもの、というイメージがあったのだが、律法的な側面に着目すると、コミュニティの統制を保つ上で非常に合理的。
かくかくしかじか
美術なり何なり作ることを志した人なら誰でも共感できると思う。ただ「描く」という単純なことを皆いつの間にかやめてしまう。愚直に続ける人の尊さを分かっていながらその人にも美術にも踏み込めない自分。

音楽

Mixを聴くようになって個別の楽曲に執着がなくなった2005年頃からそういう状態ではあったが、Apple Musicによって特定の作品を繰り返し聴くことがさらになくなって(乃木坂46以外)、毎日何かしらおすすめされたものを受動的に聴いていた。

ミュージシャンが集まる場で何となくDJ的なことをしてもらってると高確率でいい曲に出会えるのでああいうのもっと体験したい。自分のディグの深度が浅くなってるのは日々感じる。

機械がレコメンドしても人間は聴かなくて、やはりピアプレッシャーというか、同じコミュニティの共通言語みたいなものにならないといけない気がする。最適なものが提示されれば良いというのでもなく、いやあれクソでしょみたいな話がしたいのではないか。

シェパニーズ(カリフォルニア州バークレー)
アメリカ出張で同行した人がシェフと知り合いで、今年で辞めてしまうそうなので行くことに。ディナーで3万円くらいなんだけど、その価値はあった。
Sweedeedee(オレゴン州ポートランド)
住宅街に突然あるカフェ。テーブルが空くのを待っている間は外でコーヒーが飲める。自然と隣り合った人と会話が始まる感じが良かった。BEAMSでポップアップストアを開いていたミシシッピレコードが隣にある。
たべごと屋 のらぼう(西荻窪)
野菜がとても美味しい。三鷹で採れたものもある。驚きのある料理。
ディラン(御茶ノ水)
職人ぽい店主が作るカレー。南インド料理、北インド料理の両方を兼ね備えているらしい。