12/6
木曜日くらいに中西君から山口行きのお誘いを受ける。いつも週末に持ち越し気味の仕事にキリをつけてprocessing monsterもやって、始発の飛行機(6:40)も予約して準備万端だったのに、目覚めた時には飛行機は飛んでました。
とりあえずシャワーを浴びて、冷静になって、携帯で羽田-山口宇部の空席状況を確認。そのまま予約できるのはもっと後の時間になるので「遅れます」と留守電を入れて羽田行きの電車に乗り込む。
9時過ぎに空港到着。このメンツ、このやり方、この曲でロックし続けるタイミングは多分もうないので、時価だと思ってビジネス特割のチケットを払い戻し、10時のフライト購入。
12時過ぎに宇部到着。雪。バスで新山口へ。雪強い。電車遅れる(そして少ない)。街中を舞台にしたパフォーマンス「山口市営P」の予約時間には間に合わないので山城に頼んで調整してもらう。
14時山口駅到着。歩いて会場を目指す。14:10の回。ドイツ人家族の3人に割り込ませていただく形になった。20年山口に住んでるそうで、現在は山口大学で教鞭をとられているとのこと。
「山口市営P」は山口市の商店街を舞台にして、様々なイベントを体験する。呉服店から始まり、古いタバコ屋さんの中だったりアーケードの上だったりスナックでおしるこを食べて裏口から出るとか、多分地元の人でも知らなかったり、あそこってどうなってるんだろうと思ってても行けないようなところに行けた。
アーケードの上は、多分僕だけじゃなくて、小さい頃から上ってみたい人はいたんじゃないかと思う。洗濯物などが干してあるため撮影は禁止となっていたが、変わった作りの建築や、都市の作られ方が見えて面白かった。アーケードがある街はアトラクションとして売り出せばいいと思う(広告脳)。
郊外に大型店舗ができ、街の中心部の商店街に活気がなくなって...というのはどの地方都市でも抱えている問題。彦根もそうだし、大垣もそうだった。僕は郊外の大型店舗も大好きなので、それぞれがそれぞれの良さを保ちつつ経済を循環させればいいと思うが、難しいのだろう。ピーターサヴィルがマンチェスターの都市計画クリエイティブ・ディレクターになったような感じで(うまくいってるかどうかはよくわかりませんが)、何かできないものだろうか。
「MASSIVE CHANGE」というブルース・マウの本に、「For most of us, design is invisible. Until it fails.」という言葉がある。多分、僕が信じてるアートも同じようなことで、見えていなかったものを見せてくれる。普段とは違う見方、違う距離感で、対象と向かい合うこと。向かい合わざるを得なくなる状況というか。自分の意識だけじゃなくて、向こうからガツンとくる感じも必要な訳で。
アーケードから屋上をつたって本屋を抜け、細い道の中から空き地を通ってゴール。ここで中西君、ノダモと合流。ひたすら平謝り。そして何故かYCAM関係者はじめ知人の全員が僕の遅刻を知っている。
しばらく歓談した後、秋吉台の芸術村で働いてる服部君の紹介でsponzyのマフラーや帽子を試着しまくる。とても素敵。巻物を購入。あと太いフレームの眼鏡と黒っぽい服と輸入車への興味があればクリエイターになれる。
YCAMへ移動し「minimum interface」。マルちゃんに案内してもらいつつ、takawoやzachの作品を展覧会場によくいる理屈っぽいうぜーやつになりつつ鑑賞。shinchikaの映像がとてもよかった。多分本当に好きなものとかは自分と違うと思うけど、世界の広さのようなものを感じて嬉しかった。
夜御飯の前に「湯田アートプロジェクト」へ。exonemoの毎度ながら気の利きまくった作品、UVAのクリスマスイルミネーション的なインスタレーション、足湯に入りながらのshinchika(すごい制作量)の映像作品、規模としては大きくないが満足度はかなり高い。3という数字のマジックについて話す。
御飯はIAMASのOBOGが揃って仕事の話や恋愛の話、マルちゃんの高校時代の話(実のお姉さんによる)など。2次会では市営Pのスタッフとも合流して突っ込んだ話など。皆それぞれ自分の道を進んだ結果の今ここだなという感じ。
3時頃山城と服部君が住んでるMarumachi Art Center(通称MAC)で就寝。素敵な一軒家。秋吉台で滞在制作している有佐君はお仕事。
12/7
朝8時に起きて温泉かと思いきや余裕で昼まで寝る。服部君に車を出してもらい寿司。14時過ぎ服部君は再び市営Pへ、中西君とノダモと僕は親子3代で来たい感じの温泉「山水園」へ。ウルトラリラックス。
3時半頃YCAMのレストランでコーヒー飲んで、服部君と合流して秋吉台へ。萩焼の作家金子司さんの作品を扱うお店でマグカップ購入。洒落てる。オレオレ日本物産展。
カルスト台地で一通りはしゃいで、商店街の皆に挨拶して僕と中西君は空港まで送ってもらう(本当にありがとうございました)。高速移動と温泉で疲れなし。羽田のアカシアで御飯食べながらこれからの話など。
ここ半年で最高の週末。これからもフットワークは軽めでいきたい。基本的に僕は都内から出たくない症候群(川を渡ればすぐ神奈川)で、インターネット最高主義者だけど、実際に動くことも大事。そのためにも一生懸命仕事して、お金を貯めようと思った。あと誰かが来たときのために自分の住んでる土地にもっと馴染もうとも思った。
「遠くである必要はなく、近くの路地裏にも異世界はあるかも知れない」、みたいな話を石川直樹がしてて、かっこつけ過ぎだろと思うけどあながち嘘でもない。
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