土曜日, 2月 10, 2007
annual report
Max/MSPで作ったソフトsound block(近日公開予定)と、
tex/tsp(processing+ess)を紹介して、修士制作の構想を少し紹介。
ヘッドフォンとコントローラーを組み合わせた3次元音響のゲームをつくるみたいな話をした。要約するとゲームの音楽(webでもそう)は状態の変化がないとずっとループ。でもそこに「音楽が鳴ってる」と認識する何かしらの働きがある。つまり僕らがそれを「音楽」と思うのは展開とかリズムとかそういうのだけでもないんじゃないかと。電気的に増幅された音に特に感じる独特の「入ってくる感じ」。まだうまく言語化できてないんだけど、第三項音楽とかでも言ってるようなテクスチャみたいなものかな。
で、「ずっとループ」ってのはそれを切り出して聴くものではなく、仮に3分のサウンドファイルにしたところで特に意味はない。終わりと始まりがない音楽。これを時間軸0とした。
visual musicという概念があって、あれは僕は音楽の視覚化だと思ってたんだけど、どうやらそれだけでなく、抽象画家がキャンバスに色や形を配置し、塗り重ねることで、時間の流れや層を感じさせる作品を、音楽のアナロジーを使って説明したものでもあるようだ。で、基本的に絵はどこから見てどこで目を離してもいい。音と映像を組み合わせると、必ず時間軸を持った映像作品にならないといけないだろうと知らず知らずのうちに思ってしまっていた。それを一旦止めてみる。そして再び動かそうとする。ここで初めてインタラクティブな構造の必要性が生まれる。時間軸0の音楽。
習作としてtex/tspのデバイス版作りたいな。壁一面にtex/tspの記号があって、それをスキャンして音を鳴らす。デバイスで記号を読み取り、src系は音を鳴らし、ctl系は内部状態を変化させる。既にありそうなサウンドアート系のインスタレーションなんだけど、一応ここまで述べたような理由があってのことなんで、また別の見せ方とか聴かせ方については考えられると思う。とりあえず縦でも横でもポイントからポイントへも移動可能。特定領域を一気に読み込むものがあってもいいかも。
jamesはtex/tspを面白がってくれたので嬉しかったんだけど、入江さんに興味を持ってもらえたのも意外だった。何でかなと思ったらすごいことを思い出した。そういえば<<脱着するリアリティ>>で3次元音響と空間を使った作品を藤幡正樹と一緒に作ってたんだった。浪人時代に憧れまくった作品。
あと、そろそろサインウェーブとかノイズは、MIDIが鳴ってるとださいと感じるのと同じようなものになってるんじゃないか、みたいな話をしたら結構突っ込まれた。案の定三輪さんにも怒られたんだけど、入江さんは「三輪さんと君の感覚にずれはあるだろうけど、そのずれをどう埋めるかはまた相談しよう」と。心強いことこの上ない。楽しみになってきた!
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1 件のコメント:
やっぱりあった似たやつ。コンセプトも最終のアウトプットも違いそうだけどインターフェースは同じ感じ。他の作品もよさげ。
http://www.simonelvins.com/notation.html
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